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【入居者インタビュー vol.2 】 思いが伝わることの面白さを追いかけて ー 沼津で翻訳事業をてがける「ELSEコミュニケーションズ」井原洋一郎さん

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JR沼津駅から徒歩5分、沼津信用金庫の元支店ビルをリノベーションしてつくられたのが“まちづくりプラットフォーム”「ぬましんCOMPASS」。
2Fには地域を豊かにするための起業家やクリエイターが集う、シェアオフィス/コワーキングスペース「TENTOぬまづ」があり、
この沼津エリアであたらしいチャレンジをはじめたい人達が集うコミュニティプラットフォームです。1Fにはみんなの図書館「さんかく沼津」を併設、
3Fには沼津高専のサテライトオフィスと、ワークショップスタジオ「BUZZ」、3つのフロアで構成されています。

 

合同会社ELSEコミュニケーションズ | 井原洋一郎さん


ぬましんCOMPASS入居者インタビュー、第2回目は沼津で翻訳事業を行う、合同会社ELSEコミュニケーションズ代表社員の井原洋一郎さんです。

ビジネスシーンで取り扱われるあらゆる文章の翻訳を手掛けられています。学生時代の留学を経て、英語教育や翻訳の仕事に従事されたのち、2001年に個人事業主として独立。その後、2010年には法人化をされ、さらに事業を展開されています。

現在は沼津高専で非常勤講師もされているそうです!

これまでの経歴や事業内容、そして翻訳の面白さについてお話をお伺いしました。

 

読み手想いの翻訳

 
ー「ELSEコミュニケーションズ 」の事業内容を教えてください。
 

「主に会社様向けのビジネス技術翻訳を事業として、仕様書やマニュアル、パワーポイント資料、メールの文章、社内の規定など、会社で使われるあらゆる文章の日英・英日翻訳を手がけています。

2001年に個人事業として翻訳事務所を静岡県沼津市に開業し、2010年に法人化をしました。

翻訳の仕事は、メーカーさんに満足してもらうことを意識してしまうことが多いのですが、実際に読む人が分かることが大事です。なので、エンドユーザーを中心に考えたサービスを心がけて日々業務をおこなっています」

 

アメリカの大学へ編入、言語学を専攻

 
ー大学時代は海外に行かれていたんですね!
 

「はい、アメリカのイリノイ州にある『南イリノイ大学』を卒業しました。

もともと生まれが沼津で、高校卒業まで住んでいました。国内の大学で英語を学んでいたのですが、春休みに海外でホームステイをした時に、真剣に学んでいる現地の大学生に刺激を受け、自分も海外で学びたいと思い、大学3年生で南イリノイ大学へ編入することに決めました。

小さな頃から英語の勉強が好きで、英語を教える仕事や教材をつくる仕事に興味があったので言語学を専攻しました。課題は大変でしたが、とても充実した日々でした」

 

産業翻訳との出会い

 
ー日本に戻られてからはどのようなお仕事をされていたのですか?
 

「帰国してからは、英会話教室で講師をしたあと、大手電気通信機器メーカーのグループ会社に転職、それからビジネス・技術文書翻訳に携わり始めました」

産業翻訳という分野です。単語の意味や訳し方など分からないことが多く、最初はうまくできずにとても大変でしたが、お客様にも大変お世話になり、育てていただきました」

 

会社は辞めたいけれど、仕事は続けたい

 
ー起業に至ったのはどのような経緯でしょうか?
 

「5年ほど働いていたのですが、単純に言うと、仕事が忙しすぎて抱えきれなくなってしまったんです。

ただ、お客様も良くしてくださいましたし、仕事は好きだったので、上司に相談しました。転職も考えたのですが、進行中の仕事もあったので、自宅で個人事務所を開業し、会社からは委託という形で仕事をするのがいいのではないかとなりました。有難かったです。

なので、起業に対してそんなに前向きな理由があったわけではないんですよね(笑) 」

 

「伝わる」ことの面白さ

 
ーそもそも、英語に興味を持ったきっかけはなんだったのでしょうか?
 
「学生の頃、英語の先生に恵まれていたんです。

1人目は、中学生の時に通っていた塾の先生です。個人で英語講師をされている方でした。自宅で、近所の子を集めて教えるスタイルで、練習がとにかく厳しかった!毎回毎回課題や暗唱テストをこなしていたことが、今の基礎になっています。

高校の先生にも、文型から長文の読み方まで、とても丁寧に教えてもらいました。いま振り返ってみると、この二人の先生がいなければ現在の英語力はないなと思います」

 
ー英語にはどのような面白さを感じていますか?
 
「さらに遡ると、英語との出会いは小学校高学年の時に父の勧めで入った語学教室からでした。

アメリカ出身の先生が来る日があり、英語で質問しなさいという時間がありました。そこで質問をしたときに、初めて、自分が話した英語が伝わって、答えをもらったんです。

ずっとそれを追い求めている気がします。自分の言葉がきちんと伝わって、返してもらうことが純粋に楽しい。話が伝わるというのが面白く、この仕事をしています

「今でも時々、ネイティブの方にチェックをしてもらい、直してもらったりしています。この部分はだめだったか、悔しいなということを今でも繰り返しています。完璧になることはないと思います。単純なことですが、意図が伝わるというのがいいんです 」

 

刺激を受けながら働ける環境

 

ーぬましんCOMPASSにはいつ頃入られたんですか?
 
「入居は2021年夏頃です。

入居する前は自宅で仕事をしていました。妻も働いているので、日中家には自分1人だけ。それでなんというか、めいってしまったんですよね。アクティブな方々と交流して刺激がほしいと思い、沼津にあるシェアオフィスを調べ、ぬましんCOMPASSを見つけました。

見学させていただき、入居を決めました。木の感じなんかも良いですよね!」

ー入居されていかがですか?
 
「入居されている方とはよくここで話をしますね。教わることが多く、とても勉強になっています。

また翻訳の仕事は不安定なので、実は新事業も模索しています。ここでそのヒントももらえたらと思っています。ぬましんCOMPASSのスタッフの方々もよく相談に乗ってくださるので、とても嬉しく思っています」

 

穏やかに暮らせる街、沼津

 
ー最後に、沼津の魅力を教えてください!

「なんだろう…でも、天気が良いですよね。気候が良い。

夏は暑いですが、そこまでではないし、冬も寒いですけれど雪が降るほどではない。台風もうまくそれていったりする。

気候に恵まれていて、穏やかに暮らせるイメージがあります。もちろん全部ではないでしょうけれど、比較的過ごしやすいというのが一番なのではないかと思います」

「伝える」「伝わる」ことの面白さ、そして沼津の人とまちの穏やかさ。

井原さんの言葉は、どれも自然と胸に染みてくるものがあります。

そして、ご自身にとって心地の良い場所を選びながら、つながりを大事に、好きな仕事を続けられる姿がとても素敵でした。

さまざまな人とコミュニケーションをとることも増えていき、働き方も多様になる現代において、私たちはどのように異文化をもつ方と関わり、自分のキャリアを積んでいけるのでしょうか。井原さんの言葉の中にヒントがたくさんちりばめられているような印象を受けました。

「合同会社ELSEコミュニケーションズ」はビジネス文書などに強い沼津市の翻訳専門会社。長年培われた確かな翻訳技術と、読み手想いのあたたかさがあります。翻訳でお困りの時には、ぜひ井原さんにお声がけください。きっと笑顔で相談にのってくださいますよ!

▽お問い合わせはコチラ
合同会社ELSEコミュニケーションズ Webサイト
http://www.project-else.com/

photo / text:小林璃代子